2014年02月03日

樽(たる)爆弾とは

【樽(たる)爆弾とは!?】

2014年2月1日、シリア国内のアレッポという場所に樽(たる)爆弾が投下され、100名近くの死者が出たというニュースが報道されています。

シリアが一番ニュースに出ていたのは去年で、アメリカがシリアを攻撃するかどうかについてのニュースが一番多く報道されていました。

アメリカのシリア攻撃に関してのニュースが報道されなくなったので、シリア内戦は収まったと思っている人が多い気がします。しかし、コレが全然収まっていません。

で、今回このニュース。樽(たる)爆弾がシリアのアレッポという場所に投下され、100名近くの死者が出たというのです。

ちなみに樽(たる)爆弾が落とされた場所、アレッポはここです。


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で、このニュースに出てくる樽(たる)爆弾とは一体どんな爆弾なんだ??というソボクな疑問。フツーに「爆弾」じゃなくて、わざわざ「樽(たる)爆弾」と言う必要があるのか??と思ってしまいます。

実は調べてみると、樽(たる)爆弾はフツーの爆弾(焼夷弾)やナパーム弾とは完全に違ったものだったのです。

ではどんなものなのか。まずは見た目から。樽(たる)爆弾とはこれです。

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で、ナパーム弾がこれ。

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樽(たる)爆弾じゃなくてドラム缶爆弾じゃないか!!という声が聞こえて来そうです。

そう、樽(たる)爆弾樽とはドラム缶のことなんです。樽って今どきなかなか無いですからね。

樽(たる)爆弾はこのドラム缶の中に火薬と金属片なんかをざっくばらんに入れてフタをしたものです。

これを航空機のから地上に落とします。そうするとこうなる。

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ちなみにナパーム弾の攻撃範囲は樽(たる)爆弾より広くて、こんな感じ。

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凄まじいですね。

じゃあこの樽(たる)爆弾を、誰が誰に向けて使ったの??ってことなんですが、

シリア政府軍が、民間の反政府勢力に向けて投下しました。その結果、なんの関係もない市民の子供や女性、もちろん男性も巻き込まれて犠牲になったというワケです。

ナパーム弾程ではないにせよ、樽(たる)爆弾も攻撃範囲は広いですからね。

いずれにせよ、シリアのアレッポという場所で、一瞬にして大勢のひとの命が奪われた事は確かです。

樽(たる)爆弾が今後二度と使われないことを願うばかりです。

以上、今回は、シリア関連で報道されていた樽(たる)爆弾とはどんなものか、書いてみました。

それでは!
posted by ニュースブレイカー at 13:56| ミリタリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月10日

モロ民族解放戦線がフィリピンのミンダナオ島で市民を襲撃した結果

【モロ民族解放戦線がフィリピンのミンダナオ島で市民を襲撃した結果・・・】

2013年9月9日、フィリピンのミンダナオ島でモロ民族解放戦線がサンボアンガ市を襲撃し、モロ民族解放戦線の戦闘員と交戦した政府軍の兵士2名と市民2名の少なくとも4名が犠牲となりました。

モロ民族解放戦線のメンバーは市民を人質に今もサンボアンガ市を占拠中で、独立自治を要求しているとのことです。

300人の戦闘員がサンボアンガ市を襲撃した今回の事件。

個人的にはフィリピンでこんな大規模な戦闘が起こるイメージがないですし、そもそもモロ民族解放戦線という団体もミンダナオ島もサンボアンガ市も独立や自治のハナシも初耳でしたので、少し調べてみました。


〜事件が起きた場所〜

まずは今回、事件が起きた場所を見てみましょう。ここがサンボアンガ市です。


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位置的にはフィリピンの最下部、マレーシアとインドネシアに限りなく近い場所にあります。



〜モロ民族解放戦線とは〜

地図で見たフィリピンのサンボアンガ市に、なんと300人以上のモロ民族解放戦線のメンバーが乗り込んで行って市一帯を占拠してしまった今回の事件。

ではそもそもモロ民族解放戦線ってどんな団体なのでしょうか。

モロ民族解放戦線はイスラム教徒による政治組織です。以前は独立を求めてフィリピン政府と対立する反政府勢力でした。結成は1970年。だいぶ前です。

「独立させろ!!自治を認めろ!!認めないと暴れるぞ!!」と主張し、フィリピン政府と対立していました。

戦闘員の数は最盛期で3万人以上にものぼる大組織で、しばしば戦闘により独立と自治を主張していました。

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(画像はモロ民族解放戦線の旗。子供の落書きみたいに見えるのは私だけでしょうか・・・)

その後、1996年にモロ民族解放戦線とフィリピン政府との間で和平協定が結ばれます。

和平協定とは「もう戦闘はやめましょう」という、言ってみれば「仲直り」です。

和平協定締結と一緒のタイミングで、モロ民族解放戦線のみなさんに、自治区が認められます。

それがイスラム教徒ミンダナオ自治地域です。この地域で自分たちで政治をしても良いですよと、フィリピン政府から認められたわけです。



〜モロ民族解放戦線とイスラム教徒ミンダナオ自治地域〜

長い闘いの末、自治地域を勝ち取ったモロ民族解放戦線のメンバーたち。

めでたしめでたし、かと思いきや、問題が出てきました。

当初、自治が認められるはずだった地域のほとんどは自治が認められず、実際に自治を認められたのはフィリピンの端っこのごくわずかの地域だったのです。

この画像を見て頂くとそのズレがよく分かります。

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〜モロ民族解放戦線の消えない不満〜

一応自治は認められたものの、これではなんか納得がいかない。

モロ民族解放戦線の一部は、「納得いかないからまだ戦闘を続ける!!」という声明を出して今日まで闘っているということなのです。

個人的には国の一部を自治地域として認められたのはスゴい事だと思います。

しかしこれが武力ではなくなんとか話し合いでできないものかなと、心から思ってしまいます。

今後、占拠されたサンボアンガ市がどうなるのか、見守ることしかできません。
posted by ニュースブレイカー at 14:48| ミリタリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月04日

シリア攻撃の本当の理由

【アメリカがシリアを攻撃する本当の理由とは・・・??】

今、アメリカがシリアを攻撃するかどうか、その瀬戸際にあります。

アメリカの議会の承認がおりれば、すぐにアメリカはシリアへの攻撃を始めるでしょう。

ではなぜ、アメリカはシリアを攻撃するのでしょうか。そもそも、他国の内戦にアメリカが介入する必要はあるのでしょうか。

アメリカがシリアを攻撃する「理由」について、書いてみました。

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(画像は、アメリカのケリー国務長官)


〜アメリカがシリア内戦に介入しようと考えたきっかけ〜

アメリカが「シリア内戦に介入する必要がある」と考えるきっかけになったのは、シリア国内で化学兵器が使用されたからです。

(⇒シリア内戦の基本をわかりやすく読むにはこちら

化学兵器の使用は国際的に禁止されています。ですから、これが使用されたとなれば、世界一の軍事大国アメリカとしては無視する訳にはいきません。

なので、アメリカがシリアを攻撃する理由は「化学兵器を使用という悪に罰を与えるため」で、これが軍事攻撃の大義名分でもあります。



〜アメリカがシリアを攻撃する本当の理由とは〜

アメリカがシリアを攻撃するのは、化学兵器使用という悪に罰を与えるため。

しかし、これは表向きの理由に過ぎません。

アメリカは、世界の秩序を守る立場にあり、その自負とプライドも持ち合わせています。

しかし今回、シリアという国が化学兵器を使用し、アメリカが守る世界の秩序を破った。

アメリカからしてみれば、シリアが「アメリカなんて所詮大したことない!化学兵器使っちまえ!」と言っているようなもので、これを無視すれば面子が丸つぶれということになります。

なので、今回議論されているシリア攻撃は「アメリカの威厳とプライドを守る為の戦争」なのです。

他国からなめられない為にも、ここはきちんと対応しておきたいところなのでしょう。

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〜アメリカがシリアを攻撃するメリットとデメリット〜

アメリカがシリアを攻撃すれば、アメリカにとって良いこともあれば悪いこともあります。

まず、メリットとしては

・アメリカの威厳が保たれる。
・軍需産業が潤う。
・シリアを親米国的な構造に作り替えられる。

などでしょうか。

ではデメリットはどうでしょう。

・国際的な非難の集中。
・シリア政府を支援しているロシアとの関係悪化⇒ロシアとの交渉がしにくくなる。
・戦闘が泥沼化する可能性がある。

などでしょう。

こうしたメリットとデメリットを天秤にかけ、協議が進められていることでしょう。今回のシリア攻撃に関して世界中で賛否両論ありますし、上記の通り必ずしもメリットだらけではありません。

シリア攻撃が開始されるとしても、アメリカが思い切った軍事行動に出るとは考えにくく、やるとしても限定的なものになるでしょう。



以上、シリア攻撃の本当の理由について書いてみました。
posted by ニュースブレイカー at 18:24| ミリタリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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